A1-8
独立に当って、友人・知人との共同経営をお考えの方も多いと思いますが、結論としては出来れば避けたほうがよいと考えます。あまりうまくいった話を聞いたことがありません。そもそも独立希望の人は他人から意見されるのが嫌いなタイプの人が大半と思いますので、独立独歩、我が道を貫いたほうがよいと思います。→ あなたは人の意見を素直に聞けるタイプですか?
参考までに共同経営の場合の形態を下記に列挙してみます。
共同経営と一言でいっても、出資の有無などによって大きく分けて3つのタイプがあります。
1.起業にあたって等分に出資する形態
2.起業にあたって等分ではない出資形態
3.出資関係はなく業務のアドバイスを仰ぐ形態
つまり出資を伴う関係か事業運営のアドバイスを求める関係なのかです。
●出資を伴う形態の場合は、夫婦や親子等の親族内の近親者における出資関係が多く見受けられます。このような近親者の場合は、運命共同体のようなものですから、事業運営に関して、お互いに遠慮なくものを言い合うことができます。しかし近親者以外の場合は、事業に将来性を認め経営者の人間性に魅力を感じたから出資者になったのですが、事業が当初の計画通りに行くとは限りませんので将来的にトラブルが発生する可能性は充分にあります。
●出資関係の無いアドバイザリー共同経営者の場合は出資関係が無いので、お互いの関係ははっきりしており、ひとことで言えばノウハウの提供関係です。例えば、技術畑出身者が起業する場合に財務や営業経験豊富な者のアドバイスやサポートを得ることが出来れば最高です。このように双方に欠けている部分を補える関係であれば理想的です。但し、将来に無用な混乱を発生させないために対外的には、代表者や経営の責任者としてのお互いの立場を当初から明確にしておく必要があります。