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・国民健康保険(国保)と任意継続制度について

会社在籍中は、ほとんどの人が健康保険と厚生年金保険に加入しています。会社を退職し、独立するときは、自分で保険に加入しなければなりません。本来は市町村が行う国民健康保険制度に加入することになります。保険料は各地町村により計算方法が異なりますが、おおむね前年の年収によって算定されます。また、40歳以上であれば介護保険も移行します。

 

そのほか、引き続き健康保険の被保険者として給付を受けることができる健康保険の任意継続制度があります。退職前の健康保険加入期間が、資格喪失の日の前日までに、継続して2カ月以上あることが条件となります。この任意継続制度を利用するときは、本人が住所地の社会保険事務所などに申し出ることが必要です。この場合、退職前に被扶養者であった家族も、引き続き加入できます。任意継続の期間は最長2年まで加入可能です。前述の国保の保険料と任意継続制度の費用面と給付内容などを検討してから保険を選択するとよいでしょう。初年度の国保の保険料が高ければその間任意継続を利用して、その後国保に移行することもできます。また、家族の被扶養者として健康保険に加入するという方法も可能です。独立当初の収入が安定しない期間には利用できます。但し、この被扶養者になるには年収130万円未満であることが条件です。

 

・国民年金について

年金制度には、前述の健康保険のように任意継続のような制度はありませんので、会社退職後は国民年金に加入しなければなりません。20歳以上60歳未満である被扶養配偶者や扶養している20歳以上の子供がいる場合には、あわせて加入する必要があります。

 

・退職後、直ちに会社を設立した場合には、国民年金、国民健康保険とも加入せず法人として即時に健康保険と厚生年金保険に加入することになります。